自動車保険の就活をする前に自動車保険会社の代表格を紹介しておきます。知識として入れておきましょう。
近年、損保業界では市場規模の縮小傾向に伴ってM&A等による吸収合併で再編成を繰り返している。先陣を切ったのは東京海上日動、MS&ADインシュアランスグループ、NKSJホールディングスの3メガ損保が新たに誕生するという経緯を辿った。このことによって従来の業界勢力図が大幅に変動し新たに再編成による勢力図が現在では展開されている。
<注>
●東京海上と日動火災が併合
⇒ 東京海上日動
●三井住友海上、あいおい損保、ニッセイ同和損保による持ち株会社を設立した法人
⇒ MS&ADインシュアランスグループ
●損保ジャパンと日本興亜損保による持ち株会社を設立した法人
⇒ NKSJホールディングス
自動車保険就活で抑えておきたいポイントは?
損保会社の強みと弱みを考えるに当たって、ポイントは損保会社の主力商品である自動車保険及び火災保険について研究することが重要となる。
新卒で損保会社に入社した人が述懐したことであるが、「入社した会社は自動車保険と火災保険が収益構造の殆どを占めていて、これに合わせてこれら2つの保険の新規獲得に力点をおいていたが、高齢者の事故増及び若者の車離れ、自然災害増等様々なファクターによって収益構造に変化が顕著になっている傾向にある。
これらのことを見極めることがさらに重要となるであろうと。」 ということで、3メガ損保について収益構造を核に、経済・社会・自然・世界等の情勢と環境に関してどのような戦略を描き、かつどの方向に向かっているかを事細かに分析してチェックすることである。
(1)東京海上日動 ・・・
損保業界最大手の会社で、歴史が非常に長くかつ世界的な規模を有している。そのため、何といっても財務面における基盤が堅固であることが強みである。年収面でも他の損保会社に比べて非常に高いことが特長である。また、さらなる収益拡大を目指してグローバル展開が著しく、海外に対する基盤を強化しているため、海外勤務を希望する人はもってこいの企業である。
(2)MS&ADインシュアランスグループ ・・・
グループ全体としての収益構造のポートフォリオに関して、少子高齢化の煽りを受けて市場規模が縮小傾向にあり、改善が急がれている状況である。アジアにおける保険料の総収入はトップであるが、アジア以外の地域に対しての戦略をどう立案して攻めていくかが将来へのポイントとなる。このグループはその昔、三井系と住友系という形で壁を作って牽制した時代があったが、今はそういうことが薄れつつあり、次第に相乗効果が出始めている状態になっている。
(3)NKSJホールディングス ・・・ 日本国内において顧客数が多いことから、保険料の収入が国内最大規模を誇っている。ということは海外における市場は他社に比べて遅れをとっている。つまり、保険料の収入は3メガ損保では1位を占めているが、収益力では最下位である。収益力の改善を余儀なくされていて、将来ビジョンとして「世界で伍していく会社」を目標に掲げている。
入社したい人気の自動車保険は?
では、入社したい損保企業のランキングをみてみよう。
東京海上日動については男子が2位/女子は1位
損保ジャパン日本興亜については男子が6位/女子が6位
三井住友海上火災保険については男子が8位/女子が11位
あいおいニッセイ同和損保については男子が17位/女子は15位
にランクされていて、メガ損保会社は人気の高い結果となっている。従って、人気が高いため就職倍率も自ずと高くなってしまう。
例えば、46倍という例もある。あえてこれを避けて代理店を考えることも1つの手段である。ただ代理店の場合は離職する割合も高いのが通常である。 離職率については東京海上日動、MS&ADインシュアランスグループ、NKSJホールディングスの3メガ損保は3年以内に離職する割合は約5~10%と言われている。
その原因は激務あることと給与等の待遇面を考えると妥当であると言える。
【損保会社内定した人の就活体験談話】
大手の損保会社は人気が高く倍率も20倍を越えていたため、倍率の低い会社に絞って就活。
企業の研究を重ねていくうちに、小さい企業でも取り組む姿勢は精力的で大きな損保会社に劣らない熱さを感じた。というのも損保業界は一般的に離職率が高いため、「どの程度の熱さがあるのか?」という点を重視し、面接時においてもどれくらい損保会社に入りたいのか、損保会社を選んだ理由を具体的にかつ明確に伝えた結果、内定を獲得した。
ここで重要なことは、「損保業界を志望する理由」、「なぜ、その損保会社なのか?」の2点を具体的かつ明確に描いて面接官に伝えることである。そうすれば、面接官にあなたの熱意が伝わり、自ずといい結果につながる可能性が出てくる。
<口コミ:東京海上日動はスペックに重きをおいて徹底してエリートを集める傾向にある。>