自動車保険を休止するにあたって「中断」という制度があることをまず始めに認識することがとっても大切です。知る知らないでは随分課題の解決速度に明らかに差が出ることは歴然としています。
というのもそれまでの等級が使えなくすることは非常にもったいないです。差が出るのはこのポイントにあります。
もし、知らずに保険解約を行なったとすれば、次に保険を契約するときには、不幸なことに6等級からのリスタートとなってしまいます。本当にもったいないことです。よくある話として、以下のようなケースがあります。
ケース1)突然海外勤務を命ぜられてしまったケース
ケース2)諸般の事情により自身が車に乗らなくなり、近い将来子どもが車に乗るのでないかというケース
ケース3)ある女性が妊娠し、育児段階が落ち着くまでは車に乗らないというケース
ケース4)車検が切れた、廃車した、売却した、或いは譲渡した等のケース
このようなケースにおいては、自動車保険の「中断」という制度を利用されることを奨めます。
中断する手続きはとても簡単です。「中断したいので中断証明書を発行したいのですが」と自動車保険会社に言えば数週間で自宅に証明書を届けてくれると思います。その中断証明書を大事に保管しておけば下記の期間内であれば再開が可能です。
自動車保険 中断できる期間などは?
では、中断制度の仕組みにおける期間など要点を記述してみます。
【中断の構成とその概要・期間】
種 別 | 概 要 | 中断できる期間 |
国内中断 | 長期間に亘って車を手放す場合 | 中断した日の翌日から数えて10年 |
妊娠中断 | 記名している保険者が妊娠⇒育児の場合 | 中断した日の翌日から数えて3年 |
海外中断 | 記名している保険者が海外に渡航する場合 | 中断した日の翌日から数えて10年 |
自動車保険 中断条件は?
通常の方は国内中断です。では、次に国内中断が利用できる条件を列挙してみます。この国内中断が利用できる条件が結構複雑になっていますから、留意する必要があります。
国内中断利用可の条件
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利用可ケース | 利用可の条件 |
ケース1 | 解約対象の契約満期日、または解約日時点における新契約の等級が7~20等級であること。 |
ケース2 | 解約対象の契約満期日、または解約日までに下記のことの処置が完了して確認できる書類が提出できること。*車検切れになっている。 *盗難されている。 *廃車/譲渡/リース会社に車の返還が終わっている。 *全く別の契約に車両入替後の車として車両入替が終わっていること。 |
ケース3 | 解約対象の契約満期日、または解約日の翌日から数えて13ヶ月以内に「中断証明書」発行の手続きを済ませておくこと。 |
<注>現在の契約を解約せずに車を持っている場合は、自動車保険を中断させて休止することはできません。これもよくある話ですが、海外旅行期間に限って保険を休止したいという考えは通用しませんことに留意してすることです。
自動車保険 中断後の再開方法は?
では中断後の再開と復活について解説します。
中断日から数えて10年以内and(かつ)新規車両取得日の翌日から数えて1年以内に手続きを済ませること
逆に言えば最大10年ですからそれ以降過ぎた段階で中断の再開はできなくなるので注意しましょう。
各保険会社によって復活手順は異なりますが中断する際に発行してもらえる「中断証明書」があれば再契約の再開は可能です。また中断する際の保険会社でなくても「中断証明書」があれば中断する際の等級から再開できる場合があります。
この中断後の再開等については中断手続きの際に該当する保険会社によく問合せを行なってしっかり把握しておくことが肝要です。
特に中断証明書を用いて再開する手続きにおいて、「中断証明書の再発行」ができるか否かをおさえることが重要です。
また、この中断証明書は万が一、失くしたも再発行はできますが、将来的に必要となることが予想できるということであれば、尚更、保管しておくことをお奨めします。