ソニー損保は1999年に営業を開始した新興勢力の1つ。ソニーグループ傘下の企業でネット通販型自動車保険を取りや医療保険などを扱っている。 CMでも「通販型保険売上No.1」と謳っているだけあり、正味収入保険料は毎年度右肩上がり、保有契約数も約140万件と通販型自動車保険ではトップレ ベル。2006年度には経常損益を黒字化することに成功し、現在まで黒字営業を維持し続けている優良企業の1つといえるであろう。2018年の支払い能力ソルベンシーでは通販型で一番高い813.0%を打ち出した。基本的にユーザー数がこれだけ伸びていて利用数が多いのにも関わらずこの数字はかなり高いと言ってよいだろう。
ソニー損保の最大の特徴は、「保険料は走る分だけ。」という保険料体系。「距離無制限」~「3,000km未満」までの7つの区分から選ぶことになります。そのほか様々な条件によりリスク細分され保険料を安く抑えることができるようになっています。「無制限」と比較して保険料は、「11,000km以下」では約20%OFF、「3,000km以下」なら約30%OFFとなるので、かなりの違いが出ると思います。
さらに走行距離が契約した距離区分より1,000km以上短かった場合、払いすぎた保険料分を次回契約時に繰り越すことも出来、無駄のない保険となるように考慮されています。
ただ、退陣・対物などの基本補償に関する補償金額も基本的に自分で設定しなければならないため、保険が初めての方には少し難しいと思われるでしょうし、大事をとって万全の補償内容にすると割高な保険料になってしまうでしょうし、どちらかというと中級者以上向けの保険かもしれません。
保険料は通販型自動車保険のなかでは平均~高いという位置になるでしょう。しかし、運転をそれほどしない人には割安な保険料になる可能性は十分にあります。
インターネット契約による割引も用意。新規ならば8,000円の割引、継続ならば保険料最大2%の割引となっています。
次に特徴的で評価の高い補償としては「おりても特約」です。これは、出先で車を降りた後に起こった怪我や物損、対人傷害などを補償する特約で、家族で出かけたりする場合に重宝します。
また、ファミリーバイク特約もありますので原付を所有している世帯にはお得な保険と感じることでしょう。
ロードサービスはダイレクト系の中では上位レベル。拠点が全国約9000箇所、指定修理工場は520箇所で大手損保に劣らない規模を保有しています。
事故対応に関しては現在は業界の中でもごく平均的なレイティングがされています。しかし、ダイレクト系だけでみれば比較的上位に位置しているので、事故対応に関する満足度はまずまずの評価がされているといってよいでしょう。
ただ、事故対応に対して多少の対応遅れと保険金支払い率が若干低いというデータが見受けられますが、総合的に判断すると業界内でごく平均的な評価がされるといったところです。
その他会員サービスも用意。会員登録をすれば、レジャー施設や映画、食事などの割引優待サービスが受けられるようになるので、ファミリー層にはいろいろお得な保険になるよう様々な工夫がなされています。
ソニー損保の秘密として、じつは「フリーダイヤルで法人契約も出来る。」というのがあります。フリーダイヤルからの法人契約、いわゆる通販型の法人契約はソニー損保とチューリッヒ、セゾン自動車火災くらいです。保険料は代理店販売型と変わらないのですが・・・・
ソニー損保 総合評価
特約・サービス内容に関しては独自性を打ち出した比較的斬新な保険を提供していると思います。その結果の通販型自動車保険で売上トップといいたいところですが、じつはソニー損保の営業ノルマは業界内でもかなり過酷なものです。営業担当は相当がんばり続けないといけないので必至に契約を取ってきます。それが実は売上トップの現実だったりします。
とはいえ、契約者側もある程度納得の上加入するはずですから、保険商品そのものに魅力がないわけではありません。また母体がしっかりとしているので大きな天変地異での複数の事故などが起きたとしてもソルベンシーも高いので支払い能力も安心の評価です。
保険料・事故対応を合わせた総合的な評価はやはり平均値。偏差値50、業界の平均点を形にしたのが今のソニー損保といえます。