昭和17年に設立の比較的古い損保。昭和21年に株式会社から相互会社へ組織変更をおこなった。それ以降、平成15年の株式会社への再組織変更にいたるまで、全農連・信金・中金・生協といった協同組合などに対する密着型損保として企業運営を行ってきた。それゆえに世間一般における知名度は非常に低く、各種協同組合を除いた場合の一般契約は少ない。とはいえ各種協同組合からの契約を多く保有しており、かつ正味保険料収入が安定的であるため経営自体は安定している。
おそらく、一般ユーザーに対する知名度はかなり低い損保企業です。経営の主体自体が前述の通り協同組合や協同組織への営業がメインで広告宣伝もほとんど行っていないため世間にあまり知られる事がありません。
過去5年間正味保険料収入は横ばいで今後も伸びる要素はありません。しかし、業界全体が軒並み赤字経営で苦しんでいる中、共栄火災は前年度12億円の赤字で済んでいるので経営自体の不安要素はほとんどないといってもよいと思います。
取り扱っている保険内容は、実にシンプル。加入希望者が考えなくてはいけない部分はほとんどありません。
最近ではパック商品において「搭乗者傷害」はデフォルト設定となっているのですが、ここの保険は完全な特約扱い。
正味損害率が他社に比べ比較的低めに推移している(正味損害率約65%)のでこういう設定になっているのでしょうか。
ここの保険は長期契約(2年又は3年契約)が可能。長期契約すると2年目以降の保険料が3.5%割引になります。さらに、この契約中に免許がゴールド免許でなくなってしまっても、契約終期日までゴールド免許として契約継続してもらえるのでちょっとお得です。とはいえ、長期契約自体自動車保険においてはあまりメリットがないため、そこまでお勧めはできません。
ただ、共栄火災の自動車保険に加入し変更(他社への乗り換え)の予定がないのであれば長期契約もありだと思います。
原付を所有しているのであれば、ファミリーバイク特約もありますので、あわせてつけておくとよいでしょう。
また、共栄火災の保険で他社と違う点は、人身傷害にペットに関する特約があるという点です。
事故時に搭乗していたペットが怪我や死亡した場合の諸費用が補償される特約。さらに契約者が事故で入院時、世話ができずにペットの預託等に費用が掛かってしまった場合、その費用も補償してくれる特約。
これら2つの特約でペットも人と同じく保険の対象としてくれるという非常に珍しい特約があります。
そのほかにも免許はあるが自動車は保有していない人のための「ドライバー保険」も取り扱っています。
保険料支払は口座振替・コンビニ払いが可能。しかも初回保険料の振り込み・支払が期日の翌月末までに行われれば、保険始期日に遡って有効になるという、保険料支払に関しては業界No.1器のでかさを示しています。
保険料自体は代理店販売型保険とほぼ同レベルの価格となっています。しかし、走行距離や車の使用目的などによる分類がない分現在主流となっているリスク細分型保険を知っている人には、損している気持ちにさせてしまう恐れがあります。
ロードサービスは内容に関しては平均的なレベルです。ただ、トラブル時に帰宅・宿泊費用を補償してくれるサービスを標準付帯しているのでこの部分では他社より厚めのサービス内容となっています。
ロードサービス・カートラブルのサービスサポート内容を拡充するワイドプランもあります。これにより補償限度額がアップしたり、法律相談サービスが受けられたり、その他代車費用補償などが付いたりするのでより万全な内容へとする事が出来ます。
事故対応については未知数の部分が非常に多いです。対応が最悪という口コミがあったりするのですが、どちらかというと誠心誠意対応してくれたという高い評価を与える口コミのほうが目立っています。
保険の切り替えによる客離れが少ない企業ですので、契約者は顧客対応に関しては非常に満足度が高いことがうかがい知れます。