IoTはドッグイヤー(7年)どころかマウスイヤー(18年)といわれている速度で世の中は変遷しているファクターとなっている。

兎にも角にもとてつもないスピードで進化が進んでいて、日常生活面、ビジネス面等においては数年先を予想することがますます難しくなってくる。一昔前はモータリゼーションといわれた時代があり、その後車社会到来が叫ばれて久しい。

その時点で生まれた自動車保険についても、変化せざるを得ない状況にあって色々な形で変化してきた。ところがIoTが保険にもたらしたものは従来の考えでは対応しきれなくなってきた。

なにしろIoTは取り扱うデータ量と質に対して大きな変化をきたし、ビッグデータとして取り込んで分析することを可能にしてきている。ということで、損保業界にも確実に影響を与え始めているし、関心事が高まってきている。

 

先進安全自動車(=ASV)の推進計画、及び自動車保険の参考純率改定がIoT保険導入に伴う変化に拍車をかけていることを示唆しているといえる。

衝突被害軽減ブレーキ、即ちAEBは安全性の向上を見込んで自動車保険料の割引の実現に繋がり、ドライバーには喜ばしい結果をもたらした。

今までは、車種、運転手の年齢や過去の事故歴を参考して保険料率が決定されていたが、これからはIoTによる自動車そのもののインテリジェント化が一段と進んでくると、保険そのものに対する各運転手に応じた様々なカストマイズが可能となり、一人ひとりに適合した保険が産出されることが充分予想される。

このことは自動車保険のみならず、火災保険、生命保険等にもIoTが多大な影響を与えて、従来のものから姿形を変えていくことが充分予想できるところまで来ているといえそう。今や、IoTを切り離して物事は進めることは出来ない。

 

自動車の情報化から始まるIoT

自動車の情報化とはテレマティクスを指していてIoTテレマティクスの情報化をオリジンとしているのである。

つまり、インターネットにありとああゆるモノが繋がっている世界が実現されていくこと間違いなし。携帯電話、スマホをはじめ、様々なセンサーや実体物へと拡大され続け、それにともなって多種多様なデータが大量に取得することができるようになってきた。

ということはこれらのデータは色々なジャンルへのリソース、つまり資源として多種多様な利用方法が創出されてきている。これは以前叫ばれて久しいユビキタス・ネットワークの世界に近づいてきているのではないかといわれている。

 

今後は更にスマホの爆発な普及を筆頭とした通信技術や多種多様なセンサーが価格ダウンを相伴って、IoT世界は無茶苦茶なスピードで広がりをみせることになり、自動車業界にも情報化の進展が促されることと予想できる。

すでに電子制御ユニットが自動車に搭載配置されていて、車載ネットワークを形成している現状がある。

IoTが自動車分野に大きく浸透していて、ボディー系、エンジンを核としたエンジン周りのパワートレイン系シャーシ系安全系情報系という形に群別され、かつLANによる接続でネットワークを構築している。

このようにネットワークを形成した中でIoTは大きく進展しているのである。