まずはじめに、自然災害で被害を被った場合に補償の対象になるのか否かという点をきちんとしておくことがポイントとなります。これには対象になる保険と対象とならない保険の2つに分かれます。
対象になるためには車両保険が加入することが大前提となってきます。車両保険に加入しなければ補償の対象にはなりませんが、車両保険が自然災害に対応しているかどうかがポイントです。
対応していなければ自然災害の補償はありません。車両保険に加入すれば、自然災害に対応してくれるという勘違いはされないことです。必ず、自然災害に対応しているかどうかを加入する前に確認することが肝要です。
自然災害に対する補償は、自然災害対応の車両保険に加入することです!
この車両保険には一般型とエコノミー型の2つのタイプの他に、限定Aというオプションが加わった商品が出され、組合せが4種類になっていますので、選択肢が広がりました。
一般型 | エコノミー型 | 限定A | エコノミー型+限定A | |
車対車 | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ |
火災・水害 | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ |
盗難・落書き | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ |
当て逃げ | ◯ | ✕ | ✕ | ✕ |
単独事故 | ◯ | ✕ | ✕ | ✕ |
自然災害の補償範囲をピックアップしてみます。
主な自然災害 | 補償 | |
集中豪雨・洪水・台風・火災・ひょう・竜巻・大雪など | ◯ | |
□ | 暴風で瓦や木が飛んできて車に当たった | ◯ |
□ | 道路や駐車場の冠水で車が水没 | ◯ |
□ | 土砂崩れに巻き込まれた | ◯ |
□ | ヒョウやアラレで車が傷んだ | ◯ |
□ | 落雷で車が損傷 | ◯ |
□ | 雪の重みで車が損傷 | ◯ |
□ | 突風で他車に損害を与えた | ◯ |
□ | 突風で車が飛ばされた | ◯ |
□ | 雪崩れ等に巻き込まれた | ◯ |
□ | 家屋の下敷きになった | ◯ |
地震・津波・火山噴火 | ✕ |
車両保険を契約する時に、免責金額の設定が必要になってきます。要は自己負担額をいくらにするかを決めることになります。
損傷程度が保険金額を超えない場合は免責金額が損傷すべき金額から差し引かっる起算となります。
ところが、損傷が激しく全損状態となり保険金額を超える場合は免責金額は引かれずに保険金額全額が車両保険金として支払われることになります。
運転中に自然災害に遭遇した場合
運転中に洪水に巻き込まれ水没した車から脱出する際に何らかの傷害を受けた場合は、人身傷害保険が付帯されていれば補償は受けることができます。
暴風で何かが飛んできて車のガラスに衝突してその破片で搭乗者がケガをした場合、搭乗者傷害特約が付帯されていれば、補償を受けることができます。
また、トランクに所有物が破損した場合は、車内身の回り品特約が付帯されていれば、補償を受けることができます。
補償を受けた場合のノンフリート等級はどのように変動するかをみてみます。
車両保険と車内身の回り品特約による保険金の支払は等級が1つダウンした等級に下がります。
また、係数の適用が発生し、「次年度の1年間事故あり」ということになります。人身傷害保険や搭乗者傷害特約による保険金支払の場合はノーカウント事故とみなされて、事故がないときと同じ扱いで翌年は等級は1つ上がることになります。
<災害救助法の適用>災害救助法が適用された場合は速やかに保険会社にすることが肝要となってきます。