損害保険会社、又は代理店に所属して様々な損害保険商品を販売したり、お客様のサポートを行うのが損害保険募集人と呼ばれる人達である。損害保険には主に以下の保険がある。
*自動車事故のための自動車保険
*住宅火災のための火災保険
*モノの破損、盗難に備えるための盗難保険
損害保険募集人は自分の会社が取り扱っているこれらの損害保険の商品群の説明をお客様に行い、契約に漕ぎつことが出来た場合はその契約に関する諸々を締結する。契約を締結した後も契約の変更、解約等を受け付けて対応する。また、お客様からの事故発生の連絡を受け付けて速やかに対処することも大切な役割を担う。
損害保険募集人は顧客のニーズに最も合致した商品を提案して契約の締結を行う。顧客の数々の辛い状況を緩和させて一助を果すことができ、顧客の強い味方となる。
このように、損害保険に加入するメリットとして、事故が発生した場合でも、難しくて煩わしい相手との交渉を代行してもらうことが上げられる。また、逆に加害者になった場合でも、相手に対する代償をまかなうことが可能である。いずれにせよ、事故がないことにこしたことはないが、非常事態時には大変強い味方となりうるのが損害保険であるといえよう。
【損害保険募集人の資格を取得するには】
日本損害保険協会主催の民間資格である損害保険募集人一般試験に先ず合格して、募集人IDを取得することからすべては始まる。この試験には基礎単位と商品単位の2種類が用意されている。受験する条件は特に定めはなく誰でも受験することが可能である。ただし、商品単位を受験するためには基礎単位の試験に合格しておく必要がある。
*基礎単位(100点満点) ・・・ 50問、40分
*商品単位(100点満点) ・・・ 20問、40分
<注>商品単位には、自動車保険、火災保険、生涯疾病保険の3種類、つまり3単位が用意されている。
[受験料]1単位:¥2,000、2単位:¥3,600、3単位:¥3,800、4単位:¥4,000(すべて税込)
[難易度]D(易しい)
[合格基準]全て70点が基準となっている。
[合格率]公表はされていないが、90%程度と推定されている。
【損害保険募集人は何ができるの?】
損害保険募集人になると、以下のようなアクティビティが可能となる。
①損害保険に関する商品を売ることが可能。
②損害保険のお客様のサポート活動が可能。
③保険の契約後の契約変更、解約等を受け付けることが可能。
④お客様からの事故発生の連絡を受け付けたり、お客様への対応が可能。
【損害保険募集人の採用は?】
2001年から増加の一途を辿っていて、2010年現在のデータでは約220万人の人が損害保険従事者として働いている。採用に関してはほぼ損害保険を扱っている会社はこの募集人の資格を持っていれば面接までは漕ぎ着けることができるだろう。
しかし採用人数は日本損害保険協会でも毎年1名~5名と少ないので一般の保険代理店など求人サイトで探すという方法のほうが早いだろう。損害保険の求人はDODAや転職EX,リクナビNEXTなどに掲載されている。
【損害保険募集人の年収は?年間いくら稼いでいるか】
非管理職の24歳の女性の例をみてみよう。この女性は大卒かつ新卒として某損害保険会社に入社。
2015年には、基本給180,000円、残業手当30,000円、その他の手当なし、通勤手当3,000円、計236,000円の月給、夏の賞与600,000円、冬の賞与600,000円、その他の賞与(決算賞与、インセンティブ賞与)0円、年間収入403万円を稼いだデータがある。
他にフリーランス又は個人事業主として損害保険募集人の活動を行なっている例では、かなりのバラツキがみられる。というのも、この世界に向いているか否かによって随分と様子が変わってくる。向いている人は稼ぎ高は多く、向いていない人は稼ぎ高は低く思うような稼ぎが得られない現象が起きている。実に実績に応じた形になっているため、よく自分自身をみつめて判断した方が良さそう。