チューリッヒはスイスに本部を置き、全世界でグローバルな経営展開をしている大企業。1998年に日本で自動車保険「スーパー自動車保険」を販売開 始し一躍ダイレクト系自動車保険のトップに躍り出た。2000年代前半は顧客満足度1位のタイトルを総なめにしてきたのだが、国内ダイレクト系損保が躍進 してきたことにより、その評価は年々下降気味。
チューリッヒはアクサダイレクトと並ぶ通販型自動車保険の先駆け的存在です。代理店販売型をデフォルトとしてきた日本で、その圧倒的な低価格を武器にあっという間に業界トップレベルの規模にまで成長しました。
保険の基本は「対人・対物・人身傷害・搭乗者傷害」の4つの基本補償に車両保険そのた特約を付帯する事で作る保険です。「ファミリーバイク保険」も取り扱っていますが、原付であるならば「原付特約」がありますのでこちらで十分保険は機能します。
チューリッヒのサイト↓
インターネット割引も最大で12,000円割引(契約年間保険料により2,500~12,000円と幅がある)
保険料の安さと同じくチューリッヒのもう1つの武器がロードサービスです。ロードサービスに関しては業界No.1を自負するだけありかなりの充実ぶりです。
・レッカー100kmまで無料
・トラブル時のレンタカー費用24時間無料
・帰宅宿泊費用全額補償(ペットにかかる費用も補償)
・応急処置は時間無制限で無料
・車両引取りの交通費全額補償
・キー紛失によるキー作成費用も補償
等々・・・
他社が提供しているサービスならほぼ全て網羅しているという充実ぶり。これはユーザーからも特に高い評価を受けています。
通販型で割安な保険料と業界トップレベルのロードサービス、チューリッヒはこの2つの武器で新規顧客満足度を高めてきました。
また、ソニー損保とならび業界ではまれな「通販型法人契約用自動車保険」も用意。通常代理店販売型でしか取り扱っていない法人契約もチューリッヒとソニー損保だけはフリーダイヤルから加入が可能。ただし、保険料はその他代理店販売型と大差がなくまた5台までのノンフリート契約のみとなっており、こちらはあまり使い勝手はよくありません。
事故対応に関しては最近は芳しくありません。今まで連続1位を獲得していた調査会社の評価でも業界平均以下という評価を近年では受けるようになってきてしまいました。これはチューリッヒの事故対応クォリティ低下を示唆しているとも取れるのですが、それ以上に国内通販型損保が軒並み事故対応の質を向上させてきたことによる相対的評価下落という結果によるものと解したほうが妥当なのかもしれません。しかしながら、「安かろう悪かろう」という言葉がチューリッヒに対して最近よく用いられるようになってきてしまっていることも事実ですので、事故対応に関する評価を高く見積もることは出来ないですね。
書類省略サービスを展開する事でユーザーの負担を軽減するよう努力してはいますが、肝心の事故対応そのものに対しての低評価が増加傾向にあるので、うれしいサービスではありますが、劇的な効果を生むに至ってはないようです。
総評と して・・・通販型自動車保険といえば「チューリッヒ」といわれるほどの猛威を振るっていたのは一昔前のこと。現在は国内通販型損保に迫られ抜かれといった ある意味苦戦とも取れる状況下に置かれてるといえます。とはいえ、依然として正味保険料収入は毎年度同水準で増加しているので、いきなり経営が悪化するな んてことはないでしょう。なんだかんだいっても、ダイレクト型自動車保険の大御所であることに変わりはありません。
チューリッヒサイト↓